社交不安障害

原因や症状や治療方法など

社交不安障害の人は、人から注目を浴びるような場面で、他人からどう見られているか、どう評価されているかが異常に気になります。
決して単なる恥ずかしがり屋や内気な性格、というわけではありません。

なぜ社交不安障害を発症してしまうのか、どんな症状が表れるのか、どうやって治療するのかなどを説明していきましょう。

人前に出ると強い不安を感じる!

社交不安障害とは、人から注目されるような場面や行動に、強い不安を感じる病気です。
今日ではSAD(Social Anxiety Disorder)の名で広く知られており、以前は“社会不安障害”と呼ばれていました。

社交不安障害の人は、人前で話をしたり、何かをしたりするのがとても苦手です。
普通の人でも人前であがってしまうことはよくありますが、これらの人は経験を積むと、たいていのは平気になっていきます。

しかし社交不安障害の人は、いつまで経っても慣れるということができません。
慣れるどころか次第に人前に出なければいけないような状況を避けるようになり、社会との関わりを絶ち、最悪の場合はうつ病を発症してしまうこともあります。

発症の原因はセロトニンの不足?

なぜ社交不安障害という病気を発症してしまうのか、その明確な原因はわかっていません。
しかし、現在では脳内の神経伝達物質が大きく関係しているのではないか、という説がもっとも有力なようです。

脳内の神経伝達物質にはさまざまな種類がありますが、この病気の発症に関与しているのは、気持ちを安定させるなどの効果をもつセロトニンという物質です。

このセロトニンのバランスが崩れて不足することにより、極度の不安や恐怖心が生まれ、社交不安障害を引き起こしてしまうと言われています。

恥ずかしがり屋などとは違います

人前に出ると顔が真っ赤になるような人のことを、恥ずかしがり屋やあがり症などといいますが、これらと社交不安障害は違います。
社交不安障害は不安や緊張などの精神症状に加えて、身体症状も表れる病気です。日常生活に大きく支障をきたす、という点でも違っています。

いわゆる恥ずかしがり屋とはどのように違うのかを、わかりやすく表にまとめました。

社交不安障害(SAD) 恥ずかしがり屋
ある状況では必ず不安感や羞恥心を覚える 不安や羞恥を感じても少しずつ慣れる
人よりも羞恥心が強いという自覚がある 人よりも羞恥心が強いという自覚はない
不安が強くなると、赤面、震え、吐き気、動悸、冷や汗などの身体症状が表れる 不安が強くても、それほど体調に変化はない
不安を感じる場面や状況を避けてしまう 不安や恥ずかしくても我慢できる
日常生活に支障がある 普通に日常生活を送れている

主な治療法は、薬物療法と精神療法

社交不安障害は、主に薬物療法と精神療法により治療します。
どちらか片方だけを行うか、2つ組み合わせて行うかは、患者さんの状態などによります。

薬物療法では、SSRI、ベンゾジアゼピン系不安薬、β遮断薬などの薬が用いられます。
このなかでも特に使われることの多いSSRIは、社交不安障害の治療にはたいへん効果的であることが認められています。

精神療法とは、認知療法や行動療法のことを指します。
認知療法は、不安の感情が発生するメカニズムを学び、カウンセリングで誤った認知パターンをなおす訓練を行います。

行動療法は暴露療法とも言い、不安や恐怖を感じる場面にあえて身をさらす治療法です。
一見荒っぽい方法のように感じられますが、はじめのうちはグループで行ったり、少しずつ目標を高くしながら徐々に進めていきますので、心配はいりません。

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