強迫性障害

原因、症状、治療に用いられる薬など

“やめたくても、やめられない”強迫性障害は、パニック障害と併発しやすい病気です。
この2つは、強い不安を感じたり、人や社会との関わりを回避しようとするなど共通点が多く、同じような治療を行います。
また病気を発症する原因も、非常によく似ています。

強迫神経症になるとどんな症状が表れ、どんな薬や方法で治療を行うのでしょうか。

強迫観念と強迫行為からなる病気です

強迫性障害(OCD)とは、汚れてもいない手を何度も洗ったりしてしまう病気のことです。
強迫観念と強迫行為の2つからなる病気であり、昔は強迫神経症と呼ばれていました。

患者さんには、「心配しすぎ」「意味のない行動をとっている」という自覚があります。そしてこのような自分をおかしい・恥ずかしいと思っており、人知れず悩んでいます。
そのため、陰でこっそりと強迫行為を行ったり、行為に無理矢理な理由をつけたりして、周囲から隠そうとする傾向があります。

また反対に、自分では対処しきれない不安を消すために、家族や親しい友人に行為を手伝わせよう(巻き込み)とする場合もあり、とても厄介です。
そのため人間関係に悪影響を及ばしたり、日常生活に支障をきたすことがよくあります。

どんな症状が表れるかは人それぞれ

どのような強迫症状が表れるかは人それぞれですが、一般的には下記のようなケースが多くみられます。
どれも普通の人にとっては、無駄な心配と感じられるようなことばかりですが、強迫性障害の人はこれらのことが気になって仕方がないのです。

症状 内容
不潔強迫 汚れが気になって何度も手や体を洗う(潔癖症とも言われる)
確認行為 鍵やガスの元栓を閉めたかが心配になり、何度も家に確認に戻る
加害恐怖 車で人を跳ねてしまうのでは等、人に危害を加えることを極度に恐れる
被害恐怖 他人から攻撃されたり、自分で自分を傷付けたりはしないかと怯える
自殺恐怖 自殺をしてしまうのではないか、という考えにとり憑かれる
疾病恐怖 ウイルス感染や重い疾患など、病気にかかることを極端に怖がる
縁起恐怖 必ず右足から靴を履く、というルールを守らないと悪い事が起きると思う
不完全恐怖 自分が決めたとおりに、本や家具が並んでいないと気が済まない
保存強迫 間違って大事な物を捨ててしまうのでは?と恐れるあまり、要らないはずの物までとっておいてしまう
数唱強迫 4という数字がつくものを、異常なまでに避ける等

セロトニン不足や性格も関係している?

発症の原因は、はっきりと分かっていません。

しかし、安心感や幸福感をもたらしてくれる物質・セロトニンが不足するなど、脳内の神経伝達物質のバランスが崩れるせいではないか、という説が有力なようです。

また、几帳面、生真面目、頑固といった性格の人はなりやすいとも言われています。
脳の一部の機能の不具合に、もともとの性格や体質、ストレスなどの心理的な要因などが絡み合い、発病すると考えるのが妥当なようです。

SSRIやERPによる治療が効果的

治療は、薬物療法・行動療法・認知行動療法が効果的です。

薬物療法には、効うつ薬であるSSRIなどを使用します。SSRIには、セロトニンが減るのを防いだり、強迫観念を抑えたりする作用があるためです。

行動療法の内容は、エクスポージャーと儀式妨害を組み合わせたERPが行われます。
不安や不快を感じる状況に、あえて身を置くのがエクスポージャーであり、それを消すための強迫行為を行わせないようにするのが儀式妨害です。

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